喫煙・禁煙と健康,禁煙外来
- Q1 喫煙は本当にからだに悪いのか?
- Q2 禁煙することによる健康上の利点は?
A1 喫煙により,肺ガンだけでなく動脈硬化に基づく心血管障害 (≒冠動脈疾患≒虚血性心疾患≒狭心症,心筋梗塞) など,多くの疾患の発症率が 増加します
喫煙の身体に対する悪影響として,肺ガンが最も知られていますが,それ以外にも以下の疾患の発症率が増加します.
- 慢性閉塞性肺疾患 (肺気腫,慢性気管支炎)
- 心血管障害およびそのための死亡:1.7-3倍
- 突然死:1.4-10倍
- 脳血管障害およびそのための死亡:2-3倍
- 大動脈瘤およびそのための死亡:6倍
すでに心血管障害の危険因子 (高血圧症,高脂血症, 糖尿病など) を持っている人が喫煙すると,心血管障害を発症する率がさらに増大します.
- 高血圧症または高脂血症の人が喫煙する場合:2倍
- 糖尿病の人が1日40本喫煙する場合:5.2倍
- 糖尿病+高血圧症の人が1日40本喫煙する場合:13倍
A2 禁煙により上記のリスクは減少します
- 脳梗塞:1/2まで減少
- 脳出血:1/3まで減少
- 心筋梗塞後に禁煙した人の心筋梗塞再発率は喫煙をつづけた人の約1/3まで減少
禁煙治療
禁煙治療には自費診療と保険診療の2種類あり,治療を望まれる方全てが保険診療を受けられるわけではありません.禁煙治療が自費あるいは保険適応のどちらになるのかは,受診後の問診などにより決定されます.
本頁の内容は日本循環器学会禁煙推進委員会による禁煙ガイドブック「PASSPORT to STOP SMOKING」[第3版]から引用・改変したものです.
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